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cpacer

4.3 PSファイルの縮小

4.3.1 縮小印刷 -- (nup)

nupコマンドはdvi2psコマンドによって 生成されたPSファイルを縮小する場合に利用します. nupコマンドへの入出力は 標準入力([*])および 標準出力([*])のみなので, dvi2psコマンドの出力を パイプ([*])でつないで入力するか, dvi2psコマンドで生成されたPSファイルを リダイレクション([*]) を用いて入力する必要があります. [縮小度]には1枚の印刷用紙に何ページ分を 印刷するかを指定します.指定できるのは2, 4,8のいずれかです.

% nup -[縮小度] [オプション] < [縮小元PSファイル] > [縮小先PSファイル] <RET>

オプションには次のようなものがあります.

-l
ページの周囲を枠で囲む.
-n
印刷用紙の縦横にあわせてページが回転するのを防ぐ.

nupコマンドの実行例を次に示します.ここではPSファイルの2ペー ジ分を1枚の印刷用紙に印刷できるように縮小します.

% nup -2 < filename.ps > scaledown.ps <RET>
% _

次の実行例ではdvi2psコマンドによって生成されたコマンドの出力 の8ページ分を1枚の印刷用紙に印刷できるように縮小し,各ページの周囲の枠も 出力します.

% dvi2ps filename.dvi | nup -8 -1 > scaledown.ps <RET>
% _

4.3.2 縮小印刷 -- (psmulti)

psmultiコマンドとパイプを利用してPSファ イルを作らずに縮小印刷する書式を次に示します. 引数-pagesの後の[縮小度]には1枚の印刷 用紙に何ページ分を印刷するかを整数で指定します.

% psmulti [オプション] -pages [縮小度] [縮小元PSファイル] > [縮小先PSファイル] <RET>

オプションには次のようなものがあります.

-border 枠
ページの周囲を囲む枠を指定します.枠には次のものが指定できます.
-nodecor
ページの周囲を囲む枠をなくす.
-o ファイル名
リダイレクションを使わずにファイルに保存する場合に出力先のファイル名を指定します.
-l
用紙を横長(landscape)にします.
-p
用紙を縦長(portrait)にします.
-select ページ数
psselectコマンド([*])と同じように必要なファイルのみを 切り出せます.ページ数には切り出したいページのページ番号を カンマで区切って指定します.切り出したいページが連続している 場合には,コロン(:)を用いてページ入力を省略できます.
-reverse
印刷するページを逆順にします.

psmultiコマンドの実行例を次に示します.ここではファイルの2ページ 分を印刷用紙1枚に収まるように縮小しています.

% psmulti -pages 2 filename.ps > scaledown.ps <RET>
% _

また同様に,文書の8ページ分を印刷用紙1枚に収まるように縮小し,ページ周囲 に枠をつけない実行例を次に示します.

% psmulti -nodecor -pages 8 filename.ps > scaledown.ps <RET>