WWW/WWWブラウザの利用/Netscape


ここでは,UNIX端末でのNetscape (バージョン4.7 日本語版)の基本操作を説明します.

2.2.1 起動と終了

Netscapeを利用できるUNIX端末(表2.1)にログインし,次のように入力するとNetscapeウィンドウ(図2.2)が表示されます.

% netscape &<RET>

Netscapeを終了するには,メニューバーから[ファイル]→[終了(X)]を選択します.

なお,Netscapeを起動するときに図2.1のようなメッセージウィンドウが表示される場合があります.これは,同時に複数のNetscapeを起動していること,または前回のNetscape利用時に正しく終了しなかったことが原因です.[OK]を押すとNetscapeのウィンドウが表示されますが,利用できる機能が制限されます.


図 2.1:警告ウィンドウ
図 2.1:警告ウィンドウ


すべてのNetscapeを終了し,ホームディレクトリの下の`.netscape'ディレクトリにある`lock'という名前のファイルを削除し,Netscapeを再び起動させると,このウィンドウは表示されなくなります.

2.2.2 基本操作

Netscapeを起動すると図2.2のような画面が表示されます.ここでは,Netscapeの基本画面について説明します.

  • メニューバー
    新しいウィンドウを開く,終了するなど,Netscapeに関するさまざまな操作を行 います.
  • ツールバー
    メニューバーの中の基本的な操作をアイコン化したものです.




    • 1つ前のページを表示します.


    • 1つ先のページを表示します.


    • 現在表示しているページを再度読み直します.


    • ホームロケーション(初期設定はSFCのページ)に設定しているページを表示します.


    • 表示しているページを印刷します


  • ロケーションフィールド
    ウィンドウに表示しているページのURLが表示されていま す.このフィールドにURLを入力し<RET> を押すと,指定したページが表示され ます.


  • ブックマーク
    ブックマークリストを表示,登録,編集します


  • リンク
    リンクが設定されている文字や画像をクリッ クすると,関連したページが表示されます.


図 2.2:Netscapeの基本画面
図 2.2:Netscapeの基本画面

2.2.3 ブックマーク

気に入ったページをブックマークに登録すると,次回からはブックマークリスト中のタイトルを選択するだけで,そのページを表示できます.ページをブックマークリストに登録するには,そのページをウィンドウに表示した状態でツールバーの下の[ブックマーク]をクリックします.図2.3のようなリストが表示されるので,[ブックマークを追加(A)]を選択します.これでページのタイトル名がブックマークリストに追加されます.なお,ブックマークをリストから削除したり,フォルダごとに整理するには,[ブックマークを編集(E)...]を選択します.



図 2.3:ブックマークの登録
図 2.3:ブックマークの登録

2.2.4 日本語入力

2.4のような,フォームと呼ばれる書き込み用のフィールドには文字を入力できます.アルファベットであればフィールドに直接入力できますが,ここではフィールドに直接入力できない日本語の入力方法について説明します.


図 2.4:日本語入力
図 2.4:日本語入力


  • Emacsからのコピー・アンド・ペースト

    入力する文字列をEmacs上で作成します.次に,その文字列をコピー・アンド・ペースト することでフィールドに入力できます.ただし,この方法は日本語版のNetscape (表2.1)でないと利用できないので注意してください.


  • kinput2 を使った入力
    kinput2コマンドを利用する方法があります.日本語版のNetscape (表 2.1)が使えるホスト上で,次のように入力します.

    % netscape &<RET>
    % kinput2  &<RET>
    % _
    フォーム上で文字を書き込むときに,<SHIFT>+<SPACE>を入力することにより,日本語変換を行えます.日本語入力を終了するには,もう一度 <SHIFT>+<SPACE>と入力します.


  • WindowsやMacintoshのブラウザを利用する
    WindowsやMacintoshのブラウザを利用すれば,IMEことえりを用いて,日本語を直接入力できます.

2.2.5 ページの印刷

ここではNetscapeに表示されているページを印刷する方法を説明します.表2.2を参考に,印刷する形式に応じて,Netscapeから直接印刷する方法(PostScript形式のみ対応),または一度ファイルとして保存(すべての形式に対応)してから印刷する方法のどちらかを利用します.


表 2.2: ページの保存・印刷形式
形式 保存・印刷される情報
テキスト 表示されているページの文字情報のみ
ソース 表示されているページの文字とHTML情報
PostScript 表示されているページのすべての情報

日本語が含まれているページをUNIX環境のNetscapeから印刷すると,文字化けして読めなくなることがあります.この場合は,WindowsMacintosh のブラウザを利用してPostScript形式で保存してから印刷してください.

Netscapeからの直接印刷

印刷するページをNetscapeで表示します.次に,メニューバーから[ファイル]→[印刷(P)...]を選択するか,ツールバーの[印刷]をクリックします.印刷ウィンドウが開くので,図2.5のように設定してから[印刷]を押すことで,Netscapeに表示されているページがPostScript形式に変換されて指定したプリンタから印刷されます.


図 2.5:Netscapeからの直接印刷
図 2.5:Netscapeからの直接印刷

ファイルに保存してからの印刷

1.
ファイルへの保存

保存するページをNetscapeで表示します.次に,メニューバーから[ファイル]→[名前を付けて保存(S)...]を選択すると保存ダイアログが開くので,図2.6のように設定してから[了解]を押します.現在表示されているページが,指定したファイル形式(テキスト,ソース,PostScriptのいずれか)で保存されます.



ファイルへの保存

保存したHTMLファイルをブラウザから開いた場合,関連する画像などのファイルがないため,WWW上のものと表示される画面が異なることがあります.よって,画像データなどを含んだページの場合,WWW上から直接印刷するか,もしくはPostScript形式でページを保存します.

2.
保存したファイルの印刷

保存したファイルの印刷方法は,ファイルの形式により異なります.


  • テキスト形式,ソース形式などのテキスト文書の印刷

    テキスト文書のファイルを印刷するには,a2psコマンドlprコマンドを使用します.


    次に,テキスト文書として保存した`index.html'というファイルの印刷の例を示します.

    % a2ps  index.html | lpr  -Pnps13 <RET>
    % _


  • PostScript形式のファイル印刷

    PostScript形式で保存したファイルを印刷するには,lprコマンドを使用します.

    次に,PostScript形式で保存した`index.ps'というファイルを印刷す る例を示します.

    % lpr  -Pnps13  index.ps<RET>
    % _

2.2.6 詳細設定

ページの文字コード設定

標準の設定([日本語(Auto-Detect)])であれば日本語の文章が含まれているページを表示できます.日本語が文字化けして表示されてしまう場合は,メニューバーから[表示]→[文字コードセット]→[日本語(Shift_JIS)](または[日本語(EUC-JP)])を選択し,文字コードの設定を変更します.

フォントの設定

ブラウザで表示される文字の大きさを変更する場合,メニューバーから[編集]→[設定(E)...]を選択し,[表示]→[フォント]からフォントと文字コードセットを変更します.表示フォントはブラウザを一旦終了して,再び起動しなければ変更されません.

受け入れる言語の設定

SFCのWebページのような``MultiLanguage''対応のWebページの場合,設定によって表示するページの言語を変えられます.例えば,言語の設定が`(en)'になっている場合,SFCのWebページへアクセスすると自動的にenglishディレクトリ内の`index.html'という英語のファイルが読み込まれます.

SFCのWebページを日本語で表示させる場合は,メニューバーから[編集]→[設定(E)...]を選択し,[Navi
gator]→[言語]から,優先する言語(Japanese [ja])を選択し,`順序'を1に設定します.次にブラウザ起動したときより通常の`index.html'というファイルが優先して読み込まれるようになります.

Proxyサーバの設定

Proxyサーバを利用するには,まず,メニューバーから[編集]→[設定...(e)]を選択します.次に,図2.7のように設定して,[OK]を押して2つのウィンドウを閉じれば設定が完了します.



図 2.7:Proxyサーバの設定
図 2.7:Proxyサーバの設定