UNIXの操作/UNIXでのファイル・ディレクトリ操作/ファイル・ディレクトリの一覧表示 ls

あるディレクトリの中にどのようなファイル・ディレクトリが存在するかを調べるには,lsコマンド(LiSt)を使用します.

次にlsコマンドの実行例を示します.

%ls <RET>lsコマンドでカレントディレクトリのファイルを表示
Mail Wnn report.tex

lsコマンドは指定したディレクトリに存在するファイル・ディレクトリを表示できます.引数を指定しない場合,カレントディレクトリに存在するファイル・ディレクトリを一覧表示します.

ディレクトリを指定するためには,lsに続けてディレクトリ名を指定します.ディレクトリ名の指定は絶対パス,相対パスのどちらでもかまいません.次のコマンドの実行例は同じ結果を表示します.

%ls Mail <RET>
drafts  inbox
%ls /home/t01000tf/Mail <RET>
drafts  inbox


lsコマンドは次のような書式で使用します.

%ls [オプション] [ディレクトリ名] <RET>

オプションおよびディレクトリ名は省略できます.ディレクトリ名を省略した場合は,カレントディレクトリの中身を一覧表示します.


すべてのファイル・ディレクトリを表示する
あるディレクトリの中のファイル・ディレクトリをすべて表示するには `-a' オプションを指定します.アプリケーションに必要な設定が記載されたファイルなど,通常あまり利用しないファイルを``隠しファイル''と呼び,-aオプションを指定するとこれら隠しファイルも含めて表示されます.隠しファイルの名前はドット(` .')ではじまります.
ls -a [ディレクトリ名]

%ls <RET>隠しファイルは表示されない
Mail Wnn report.tex
%ls -a <RET>-aオプションをつけるとすべて表示できる
. .cshrc Mail report.tex
.. .login Wnn



ファイル・ディレクトリ情報を付加する
何もオプションを指定しない場合,lsコマンドはファイル・ディレクトリ名を一覧表示するだけで,それらがファイルなのかディレクトリなのかを区別できません.ファイルの種類を確認するには,`-F'オプションを指定します.

ls -F [ディレクトリ名]
%ls -F <RET>
Mail/           Wnn/            report.tex
-Fオプションではディレクトリ名に`/'(スラッシュ)を,実行ファイルに`*'(アスタリスク),シンボリックリンクに`@'(アットマーク)を付加します.

ファイル・ディレクトリに関する詳しい情報を表示する
ファイル・ディレクトリに関係する詳細な情報を調べるには,`-l'オプションを指定します.
ls -l [ディレクトリ名]

%ls <RET>ファイルやディレクトリ名の表示
Mail Wnn report.tex
%ls -l <RET>-lオプションを付加すると詳細な情報を表す
drwx------ 4 t01000tf 512 Dec 10 12:19 Mail
drwxr-xr-x 2 t01000tf 512 Dec 10 12:14 Wnn
-rw-rw-r-- 1 t01000tf 0 Dec 10 12:14 report.tex



結果は左から保護モード,リンク数,ファイル所有者のログイン名,ファイルまたはディレクトリの容量,日付,ファイル名を表します.

ディレクトリ自体の情報を表示する
`-d'オプションを指定すると,ディレクトリ自体の情報を表示します.
ls -d [ディレクトリ名]

%ls -l Mail <RET>-lオプションではディレクトリ内部の情報を表す
-rw-r-r- 1 t01000tf student 462 Apr 17 1998 aliases
-rw-r-r- 1 t01000tf student 22 Dec 7 01:55 context
drwx--- 2 t01000tf student 512 Dec 24 14:32 draft/
drwxrwxr-x 2 t01000tf student 97280 Feb 28 01:15 inbox/
%ls -ld Mail <RET>-dオプションを付加するとディレクトリの情報を表す
drwxrwsr-x 4 t01000tf 512 Dec 10 12:19 Mail