LaTeX/LaTeXの基本/dviファイルの分割

一度印刷した文書の一部を変更して印刷を行う場合,変更したページだけを切り出して印刷すると,紙資源を節約できます.また膨大なマニュアルなどを印刷する際には,いくつかに分割して複数のプリンタから出力した方が効率がよくなります.ここではdviファイルの一部分だけを取り出す方法について説明します.

dviファイルの分割にはdviselectコマンドを使用します.分割に際してはどのページが必要であるかをあらかじめ分割元dviファイルのプレビューで確認してください.

次に,dviselectコマンドの基本的な使い方を示します.

% dviselect -i [分割元dviファイル] -o [分割先dviファイル] [ページ番号]<RET>

[ページ番号]には分割元のdviファイルから切り出すページのページ番号をスペースで区切って指定します.切り出すページが連続している場合はコロン`:'を用いて省略できます.

dviselectコマンドの実行例を次に示します.ここでは分割元dviファイルのfilename.dviから,3ページ目,5ページ目,および8ページ目から11ページ目までを切り出して, separate.dviというdviファイルを作成します.

% dviselect -i filename.dvi -o separate.dvi 3 5 8:11<RET>
[3] [5] [8] [9] [10] [11]
Wrote 6 pages, 35484 bytes
% _
dviファイルの分割と言っても,分割元のdviファイルからページが失われてしまうわけではありません. dviselectコマンドは必要なページだけからなる新しいdviファイルを生成するので,分割元のdviファイルには影響を与えません.

こうして生成されたseparate.dviからPSファイルを生成して,必要なページだけを印刷できます.

またパイプリダイレクションを用いて,分割元のdviファイルから必要なページだけのPSファイルを生成したり,またPSファイルを生成せずに必要なページだけを印刷できます.

必要なページだけのPSファイルを生成する方法を次に示します.

% dviselect -i [分割元dviファイル] [ページ番号] | dvi2ps > [分割先PSファイル]<RET>

またPSファイルを生成せずに必要なページだけを印刷する方法を次に示します.

% dviselect -i [分割元dviファイル] [ページ番号] | dvi2ps | lpr -P[プリンタ名]<RET>