マルチメディアデータの処理/ペイント系画像ツールの利用/ウィンドウダンプ -- Xwd, XV, snapshot

画面上のウィンドウイメージを画像ファイルとして保存することを,ウィンドウダンプを取るといいます.UNIX上ではコマンド,またはアプリケーションを利用してウィンドウダンプを取る方法があり,画面に表示されたものをレポートに引用したいときなどに利用します.

2.4.1 Xwd

xwdコマンドはウィンドウダンプを取るためのコマンドです. xwdコマンドで作成したウィンドウダンプは,XWD形式で保存されます. xwdを利用するには次のように入力します.

% xwd [オプション] [ファイル名]<RET>

オプション

-out ダンプ結果をファイルに出力します.
この指示がない場合, xwdコマンドは標準出力にダンプの結果を出力します.
通常,XWD形式のファイルには .xwdという拡張子をつけます.
-frame タイトルバーや周囲の枠を含めてダンプします.
-root 画面全体を自動的にダンプします.

% xwd -out display.xwd<RET>

コマンドを実行するとマウスカーソルの形が`+'に変わるので,マウスカーソルをダンプしたいウィンドウ上に移動し,クリックします.すると,ダンプを取り始めるときに音が鳴り,ダンプが終了すると再度音が鳴ります.オプションに-rootを指定した場合は,マウスで選択せずに画面全体をダンプします.

このとき,カーソルは画像ファイルに含まれないですが,ダンプを取るウィンドウの上に他のウィンドウが重なっていると,その通りにダンプされてしまいます. xwdコマンドを実行する前に,ダンプするウィンドウが完全に見える状態にしておきます.

2.4.2 XV

画像操作編集ツールであるXVの[Grab]を用いてもウィンドウダンプを取とれます.XVは各種画像ファイル形式で出力できるため,印刷可能なPS形式にも変換して保存できます.

2.4.3 snapshot

SGI O2 (otwo??)では,画面上のウィンドウダンプを取る際に,snapshotというアプリケーションを利用できます.

2.6.1 起動

snapshotを起動するには,次のよう入力します.

% snapshot &<RET>

すると`snapshot'と書かれた小さなウィンドウが表示されます(図2.8).なお,このウィンドウは<ALT><F7>を同時に押した状態でドラッグにより移動できます.


図 2.8:`snapshot'ウィンドウ
図 2.8:`snapshot'ウィンドウ


実行

1.
`snapshot'ウィンドウ上でマウスの左ボタンをプレスしたままドラッグすると赤い枠が現れるので,そのまま取り込みたい画面の一端まで移動し,ボタンをリリースします.この操作で赤い枠の一方の角が固定されます.
2.
`snapshot'ウィンドウ上にマウスを戻し,赤い枠の反対側の角をドラッグし,取り込みたい画面の逆の端でボタンをリリースして枠を固定します.(1)と(2)の操作により,取り込みたい画像を赤い枠で指定します.
3.
取り込みたい画像が赤い枠の中に収まったら,`snapshot'ウィンドウ上でマウスの右ボタンをクリックします.表示されるメニューから[Snap assnap.rgb]を選択すると,取り込んだ画像がsnap.rgbというファイルに保存されます.

取り込む画像を指定した後に枠の微調整を行う場合,まずマウスカーソルを`snapshot'ウィンドウ上に移動します.次に<SHIFT>を押しながらマウスカーソルを赤い枠の上に合わせ,左ボタンをドラッグして枠のサイズの変更や移動を行います.

続けて違うウィンドウダンプを取り込むと,snap.rgbは上書きされてしまうので,`snapshot'ウィンドウ上でマウスの右ボタンをクリックし,表示されるメニューの[New file name]を選択して別の保存ファイル名を設定します.

終了

`snapshot'ウィンドウ上でマウスの右ボタンをクリックし,表示されるメニューから[Exit]を選択します.