コンピュータへの命令をコマンドという.ユーザはおもにコマンドを使ってUNIX環境のコンピュータを操作する.
ログインすると,左上と右下に出るウィンドウに`%
'が表示され,その後に白抜きの四角が表示される.マウスカーソルをそのウィンドウの中に入れると,四角が黒くなり,コマンドを入力できる状態になる.
% _
%
'をプロンプトと呼び,`_'をカーソルと呼ぶ.プロンプトはそのウィンドウがコマンド入力を受けつけていることを表し,カーソルはそこで次に入力した文字がどこに表示されるかを示している.入力した文字は黒いカーソルの部分に表示される.
キーボードから1文字入力すると,その文字が表示されてカーソルは1つ右にずれる.コマンドを入力し終わってから,<RET> を押すと,そのコマンドが実行される.コマンドの中には,その後にオプションをつけることで細かい動作を指定できるものもある.オプションは,普通はコマンドの後にマイナス記号`-
'に続けて入力する.また,コマンドによってはコマンド名の後に引数(ひきすう)をつけるものもある.引数は,コマンドとオプションの後に入力し,主にコマンドを実行する対象を指定するために用いる.コマンド,オプション,引数をまとめてコマンドラインと呼ぶ.コマンド,オプション,引数は空白で区切る.次にコマンドの書式を示す.
% コマンド名 [オプション] [引数]<RET>
ここでは簡単なシステムコマンドについて紹介する.
自分が現在ログインしているホストの名前を表示するには,
hostnameコマンドを入力する.
% hostname<RET>
ccz00
% _
現在の時刻を表示するにはdateコマンドを利用する.
% date<RET>
2000年02月18日 (金) 17時09分31秒 JST
% _
その月のカレンダーを表示するにはcalコマンドを利用する.また,calコマンドの引数として月,年を入力することで指定した月のカレンダーも表示できる.
% cal<RET> 2000年 2月 日 月 火 水 木 金 土 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 % cal 4 2001<RET> 2001年 4月 日 月 火 水 木 金 土 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 % _
UNIXには何百ものコマンドが用意されている.またユーザの細かい要求に応えるためにオプションの種類も多岐にわたっている.CNSにはそれらのコマンドの利用方法を調べるためのオンラインマニュアルが用意されている.
オンラインマニュアルを表示するには,manコマンドを利用する.引数として,使い方を調べるコマンド名を入力する.
% man [使い方を調べるコマンド名]<RET>
次にlsコマンドのオンラインマニュアル参照例を示し(図2.10), manコマンド実行中のキー操作の一覧を,表2.4に示す.